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2024.06.08
2025シーズンクラブライセンス申請に係る記者会見

6月8日(土)、那覇市内において2025シーズン クラブライセンス申請に係る記者会見を行いました。

 

FC琉球は、昨年同様に来期2025シーズンのJ1クラブライセンス取得に向けた申請を6月末に行う予定ですが、来シーズンのJ1およびJ2ライセンスについては、不交付の可能性もあるという状況についてご説明いたします。

Jリーグのクラブライセンス事務局の皆様と沖縄県とは、継続的に新スタジアム整備に関する進捗確認の協議を行っておりますが、先月末の面談において、Jリーグより『スタジアム整備に関する進捗が見られないため、このままだと来期のライセンス交付が難しくなってしまう可能性がある』という趣旨の見解が示されました。

現在、トップチームはJ2昇格を十分に狙える順位に位置しているにもかかわらず、J1およびJ2ライセンスが不交付となれば、残念ながら昇格要件を満たさないということとなります。トップチームの選手・コーチ陣は、一生懸命に目の前の1試合1試合に向けてベストな状態で戦うことを念頭に練習に励んでおりますが、このような事態を招いていることに、経営を預かる立場として非常に危機感を覚えております。

FC琉球としては、これまで沖縄県のスタジアム整備計画を進展させるために、実施すべき事項は一つ一つ取り組んできたと認識しておりますが、具体的な着工スケジュールの目途が立たず、打ち手も限られているため正直なところ困惑している状況です。

 

改めて経緯をご説明します。FC琉球では2017年度に2018シーズンのJ2クラブライセンスを申請し、ホームスタジアムに関する特例措置を踏まえてクラブライセンス交付第一審機関のFIBによる判定が行われ、J2クラブライセンスが付与されました。

上位のクラブライセンスを取得する際、Jリーグスタジアム基準で定められている「大規模改修の際にはすべての観客席に屋根を設置しないといけない」というルールがありますが、当時、県内に新たなスタジアムを整備する構想が存在しており、沖縄県からJリーグに対して整備実現に向けて取り組んでいく意向が表明されたことを踏まえ、二重投資を避けるという趣旨で、屋根の整備を行わない形でもスタジアム基準を充足しているという取り扱いがなされました。

また、J2昇格後の2019年度には、2020シーズンのJ1クラブライセンスを「スタジアムの例外規定2」を適用して申請し、J1クラブライセンスが付与されました。

但し、2017年10月に沖縄県にて「Jリーグ規格スタジアム整備基本計画」が策定されたものの、6年以上が経過している現時点においても、新スタジアム整備に関する具体的な進展が確認できないことから、J1・J2クラブライセンスについて不交付とされる可能性があると、Jリーグからは見解が示されております。

 

FC琉球は、県内唯一のJリーグ加盟プロサッカークラブとして、沖縄県民と世界の人々がスポーツでつながる「みんなの美ら島スタジアム」というコンセプトのもと、J1規格のサッカー専用スタジアムの整備を求めてまいりました。

2019年には「美ら島スタジアム シンポジウム」を開催し、J1ライセンスのスタジアム要件、周辺環境の整備、海外スタジアムの事例、選手・ファンとの繋がりなどディスカッションを行いました。2021年には沖縄県主導の「J1規格スタジアムに係るエリア全体の整備方針等検討委員会」にて、弊クラブ取締役兼スタジアムアドバイザーが委員会のオブザーバーとして参加。同委員会では、スタジアムコンセプト・整備方針、複合機能の内容、今後の課題について意見交換を行ってまいりました。

また、沖縄県が2022年度に「J1規格スタジアムを核とするスポーツ交流拠点の形成に向けた検討調査業務」をデロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社に業務委託したことに伴い、クラブの運営実績やJ1昇格に向けたロードマップを情報共有し、スタジアムコンセプトや整備要件について意見交換を重ねてきました。

その後、昨年度には、スタジアムの段階整備の可能性、運営収支改善の検証を行ったうえで、改めて民間活力の導入可能性を探るため、民間事業者サウンディング等を通じて、官民連携の事業スキーム等を検討し、事業実施に向けた課題を整理した、「Jリーグ規格スタジアム整備に係るPFI手法導入調査報告書」が沖縄県より公表されました。

 

改めて、今回Jリーグから指摘されているのは、「Jリーグ規格スタジアム整備基本計画」が策定されたものの、6年以上が経過している現時点においても、新スタジアム整備に関する具体的な進展が確認できない」という点で、沖縄県とともにこの危機的状況を打破するべく、協議を重ねております。

沖縄県は、今後新たな基本計画を整備し、改めて民間活力導入可能性調査を実施し、事業者公募の準備に進むことを想定していると認識しておりますが、現時点で着工時期の見通しも立っていない状況です。できる限り早く計画が具体化されるよう、クラブとしても県と協議しながら、スピード感をもって進めていきたいと考えている所存です。

現行計画を進展させるうえで、最大のネックがどの点にあるのか我々としても正確に情報把握・理解を進めたいと考えておりますが、もし仮に、県に了承いただけるのであれば、必ずしも県だけではなく、他の自治体も含めた取り組み等あらゆる可能性を模索したいと考えております。財源について、沖縄県側で行う資金調達のほか、民間側でお金を集めることは沖縄という地政上や経済規模の観点からも難しい部分もありますが、クラブとしても責任をもって取り組んでまいりたいと考えております。

また、この場を借りて、現在のホームスタジアムがあり、日頃よりホームタウンとしても大変お世話になっている沖縄市の皆様にも改めて感謝申し上げます。

最後に、一日でも早い新スタジアム整備が、「世界にはだたき躍動するスポーツアイランド沖縄の形成」に寄与し、沖縄県民の皆様の豊かな生活に繋がると信じております。株主、パートナー、ファン・サポーター並びにFC琉球に関わるすべての皆様におかれましては、より機運醸成のためにも、スタジアムに足をお運びいただき、ぜひFC琉球を応援いただきますようお願いいたします。

 

琉球フットボールクラブ株式会社
代表取締役社長 柳澤 大輔
代表取締役会長 倉林 啓士郎

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