FC琉球は、Jリーグ公式のアカデミー認定制度「Jリーグアカデミークオリティースタンダード(J.LEAGUE Academy Quality Standards、略称JAQS:ジャックス)」の初の認定を受け、モンテディオ山形、AC長野パルセイロ、FC今治とともに、当クラブアカデミーがJクラブで初めて1つ星が付与されましたのでお知らせします。
Jリーグアカデミークオリティースタンダードは、「世界で最も人が育つリーグ」を目指して日本独自の育成システムを構築し、優秀な選手やスタッフが持続的に育つためのワールドクラスのアカデミーを増やすことを目的に2019年からJリーグが推進する「Project DNA」の施策の1つです。現在は4つ星を最上位に、1つ星から4つ星までの認定段階があり、全てのJクラブが目指す星を定めて申告しています。今回のJリーグによる認定は、評価プロセスを経て23のクオリティースタンダードに紐づく1つ星の基準を全て充足したことによるものです。
FC琉球アカデミーでは、沖縄県のJリーグクラブとしてプライドを持ち、県内唯一の一貫体制のもと、プロ選手および沖縄県をリードする人材育成を目指し活動しています。アカデミー組織の更なる発展を目指し、当クラブとしてJAQSの審査は、最初の段階である「Jクラブのアカデミーとして、最低限クリアしたいレベル」であり「セーフガーディングなど、現行のクラブライセンス制度にはない大事な要素が含まれた、新評価制度の導入とも言える基準」とされる1つ星の申請を行い、審査の結果、認定に至りました。これに甘んじず、さらなる上位の基準の認定を目指し、よりよい選手育成の在り方を模索しながら活動を推進してまいります。
モンテディオ山形、AC長野パルセイロ、FC今治、FC琉球
1.名称
日本名:Jリーグアカデミークオリティースタンダード
英語名:J.LEAGUE Academy Quality Standards
略称 :JAQS (ジャックス)
2.内容
①Jリーグアカデミークオリティースタンダードとは
世界で活躍する、クラブで活躍する選手を育成するために、クラブで必要な事柄、過程は何かを言語化し、物差しとなる23のクオリティースタンダード(1~4つ星まであり)を設け、クラブが自己評価し、クラブ独自の目指す姿を長期スパンでJリーグがサポートする仕組み。
②スキーム
クラブは自ら目指す星を決め、クオリティースタンダードに基づき自己評価する。星の認定まで(また、認定後も)、Jリーグは経験豊富なASM(アカデミーサポートマネジャー)等によりクラブをサポートする。
Jリーグにて評価チームを結成し、第一段階:評価チーム(Jリーグフットボール本部所属のスタッフで構成)にて、クラブを直接ヒアリングし、確認する。第二段階:シニア評価チーム(Jリーグ役員、およびフットボール本部スタッフで構成)にて、評価チームの報告内容を確認、決定する。第三段階:理事会にて星が承認される。
③サイクル
3年を1サイクルとし、それぞれのサイクルでクラブは目指す星を決め、取り組む。
2021~2023年第1サイクル
2024~2026年第2サイクル
2027~2029年第3サイクル
④星の認定
第1サイクルにおいて、2021年に1つ星を目指すクラブ、2022年に2つ星を目指すクラブ、2023年に3つ星・4つ星を目指すクラブのヒアリングを実施。クオリティースタンダードを達成したクラブより順次、認定、公表する。
⑤目指す基準・23のクオリティースタンダード
23のクオリティースタンダードがあり、それぞれに1つ星、2つ星、3つ星、4つ星の基準がある。
〇目指す基準
星 | 目指す基準、または輩出する選手例 |
★ 1つ星 | ・Jクラブライセンスを含む1つ星の基準を満たしている ・Jクラブのアカデミーとして、最低限クリアしたいレベル ・セーフガーディングなど、現行のクラブライセンス制度にはない大事な要素が含まれた、新評価制度の導入とも言える基準 |
★★ 2つ星 | ・2つ星の基準を満たしている ・アカデミーから、トップチームで活躍できるレベルの選手を毎年輩出している状態 |
★★★ 3つ星 | ・3つ星の基準を満たしている ・アカデミーから、トップチームで活躍できるレベルの選手を毎年複数輩出している状態 |
★★★★ 4つ星 | ・4つ星の基準を満たしている ・国内最高のレベル、グレートアカデミー ・世界で活躍できるレベルの選手を輩出している状態 |
〇23のクオリティースタンダード
1 | セーフガーディング | 13 | 選手に求められる要素 |
2 | 組織構造 | 14 | スタッフの資質能力 |
3 | アカデミーパフォーマンスプラン | 15 | コーチングカリキュラム |
4 | クラブのフットボールフィロソフィー | 16 | GK用コーチングカリキュラム |
5 | アカデミーのプレーイングフィロソフィー | 17 | アカデミーのコーチングフィロソフィー |
6 | ビジョン&ストラテジー | 18 | ゲームプログラム |
7 | アカデミーの財務経理 | 19 | タレント発掘プログラム |
8 | アカデミーの運営管理 | 20 | 昇格経路&プラン(パスウェイ)の構築 |
9 | 指導者育成プログラム | 21 | 技術委員会 |
10 | 若年層を対象とした普及活動 | 22 | 選手ケア&教育 |
11 | 個別育成プラン(選手用) | 23 | 分析部門 |
12 | 個別育成プラン(スタッフ用) |
3.認定までのフロー
①クラブが目指す星を自ら決定し、セルフアセスメントに取り組む
②評価チームによるインタビュー実施
③評価チームによる中間レポート作成。評価チームおよびシニア評価チームでミーティングを実施し、同レポートを承認
④クラブへ、アクションプラン付き中間レポートを提示し、同レポートに基づきクラブと評価チームとのミーティングを実施
⑤クラブは、アクションプランに基づき未充足の箇所に取り組む
⑥評価チームによる2回目のインタビュー実施
⑦評価チームによる最終レポート作成。評価チームおよびシニア評価チームでミーティングを実施し、同レポート承認
⑧理事会承認
4.第1サイクルにおける進捗
その他の1つ星を目指すクラブは、中間レポートに基づき引き続きアクションプランに取り組んでいる。1つ星獲得に向けJリーグはサポートを継続し、アクションが完了したクラブより認定、承認のフローへ移る。
2つ星を目指すクラブは、2022年インタビューを実施。
3つ星・4つ星を目指すクラブは、現在、自己評価に取り組んでおり、2023年インタビュー実施。
【付帯資料】
・クラブの目指す星一覧(第1サイクル)
・23のクオリティースタンダード詳細・星の基準
■屋宮大地アカデミーダイレクターコメント
「Jリーグの選手育成プロジェクトにおいて、我々の取り組みを評価して頂き、自信がつく良い機会となりました。今回の認定に満足することなく、試行錯誤していきながら次のステップへ歩んでいき、最終的には沖縄から世界へ羽ばたく選手育成ができるような環境を整えていけたらと思います。」
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