2010.08.14

【金子ブログ】vsホンダロック

手応えありの45分と、ふがいなさでヒザが震えるような45分。そんな試合でありました。

「先週のジェフ戦って、そんなにひどかったんですか?」

 ハーフタイム、喫煙所で一服しているとサポーターの方からそう聞かれました。ええ、ひどかったですとも。アメリカ風の評価でいうと、Eマイナスってとこですか。お粗末の極みっていうか、11人の烏合の衆だったっていうか。んなわけで、カネコタツヒトとしては前半の戦いぶり、ちょっと嬉しかったりもしたわけです。

 おお、よくぞあのひどかったジェフ戦から、たった5日間でここまで修正したな、と。採点するならBプラス。薄れていく一方だった中盤の守備意識が、格段に改善されておるではないか。ほんの2週間前、やられっぱなしだったホンダロックに、今度は何もさせていないではないか。こりゃお見事。チームにとって、修正のノウハウを一つ獲得したことになるんじゃないか。そんなことを考えておりました。

 それが、後半は完全に暗転。

 崩壊のきっかけとなったのは、やっぱり、唐突に食らっちゃった同点ゴールでしょうな。なんてことのない左からのサイドチェンジに対して、右サイドが集中しきれてなかった。で、ボールが来た、あわてた、見失った。やられた。結局、ここ数試合続けてやられてきたセットプレーの類型バージョンというか、ファーサイドにいる人間の守備意識の低さみたいなものが、モロに出てしまったわけです。

 聞けば、この5日間、チームは中盤での守備意識の改善に取り組むとともに、セットプレーの守りに関してもかなり入念なチェックをしてきたとか。ということは、まったくの想定外の形から同点ゴールを許したのではなく、気をつけなきゃ、今度はやられないようにしなきゃと注意していたのと似た形から、失点を喫してしまったことになる。ま、ショックですわな。おいおいマジかよと思うわな。当事者は「あちゃー、やってしもた」とパニックにもなるわな。でもって、チームは崩壊。たった4本しかシュートを許していないにも関わらず、信じられないような逆転負けを食らってしまったのでありました。ま、逆転ゴールとなったPKに関しては、完全にペナルティエリア外での反則だったとは思いますが、だとしたら大沢はレッドカードをもらっていても仕方がなかったわけで。

 逆転を許したあと、スタンドからは「走り負けてんじゃねえよ」という怒りの声が聞こえてきました。うんうん、気持ちはわかるぞとうなずいていたら、天皇杯予選の視察に来ていた大学生の中から「これだったら俺たち勝てんじゃね?」などという笑い声まで聞こえてしまいました。

軽くね、頭の中で音がしましたよ。プチって。

 もし、前半の試合内容がジェフ戦の流れを引きずったものだったとしたら、聞こえてきた音はプチではなくブチッになっていたはず。でも、後半も前半のようなサッカーができていたら、大学生たちは途方に暮れたままスタジアムをあとにしたはず。

 どっちがよかったんすかねえ。

 それでも確実に言えるのは、前半45分間にみせた戦いぶりがコンスタントにできるのであれば、天皇杯の予選はもちろんのこと、JFLだって、天皇杯の本戦だって、相手にチャンスを与えないサッカーはできるんだってこと。そりゃ、攻撃に入った際のバリエーションの少なさとか、相手ペナルティエリアに侵入する人数の少なさとか、修正すべき点は多々あるにせよ、相手から自由を奪い去るサッカーはできていた。宮崎でボコボコにやられたチームに、4本しかシュートを打たせないサッカーができていた。たった2週間でここまで変われたのは、チームにポテンシャルがあればこそ。そのことについては、大いに自信をもってもらいたいところです。

 ちなみに、次のびわこ戦は、大沢、初田、金子の3人が出場停止ということになりました。正直、緊急事態ではあります。ただ、これでチームは嫌でも新しいオプションを開発してければならなくなりました。誰が最終ライン中央部に入るのか。ここのところずっと出来のよくない両サイドはどうするのか。なかなかうまくいかない1トップとそのからみはいかに改善していくのか。思い切ったコンバートが必要になってくるかもしれません。でも、考えてみれば大沢だって、琉球に移籍してきた当初はパッとしないサイドバックだったわけで、苦肉の策が思わぬ花を咲かせることもある。

 後半のふがいない戦いのせいで、すっかりダメダメな気分にはなってしまいましたが、ジェフ戦を思えば抜群によくなったのも事実。やってきたことに間違いはない。ここは気分を切り換えて、まずは日曜日の天皇杯予選、相手を圧殺するようなサッカーをみせてもらいましょ。